絶景・鏡平

雑誌の紅葉特集で、鏡平からの槍ヶ岳が載っていた。しかし雑誌の写真では物足りない。これはぜひ実物を見なければならない。というわけで、しばらく前から天気図とにらめっこ。
週間天気予報はことごとくはずれ、このところさっぱり良い天気が続かない。このまま紅葉も終わってしまうのかとなかばあきらめ気分だったが台風一過、待望の高気圧が移動してきた。このチャンスをのがすまいと、有給休暇をとって夜中一路車を新穂高温泉へと走らせた。

2004年10月1,2日 岐阜県上宝村

鏡平

槍ヶ岳を写す鏡池の景色で有名な、北アルプス有数のビュースポット。ちょうど槍ヶ岳の西、標高2200mほどの小さな高原のようなところで、小さな池を4つほど配した景色は、まるで箱庭のよう。景色の良い日は、一日ゆっくり過ごしても飽きることはないでしょう。

新穂高温泉にある、村営の無料駐車場は若干わかりにくいところにあります。場所を確認してから行ったほうが良いでしょう。

鏡池と槍ヶ岳。そうそう、この景色が見たかったのだ!時間も忘れてまるまる3時間、日が沈むまでこの景色を眺めていた。
新穂高温泉に車を置いてしばらく行くと、笠ヶ岳が見えてくる。しかし槍ヶ岳・穂高に隠れて、地味な存在。ちょっと気の毒な気もする。 延々林道を1時間半ばかり、わさび平小屋から10分も行くと、登山道が始まる。弓折岳山頂付近は、草もみじに赤く染まって美しい。
標高をあげていくと、槍や穂高が顔を出し、いやがうえにも期待は高まる。 ブナが黄色く色づき、向こうには穂高が。逆光で黒くつぶれてしまい、ちょっと残念。
鏡平も間近。標高2000m以上になると、紅葉が見ごろになる。紅葉の向こうに抜戸岳が青い空を背景に鮮やか。 鏡平直前。このあたりが紅葉の最盛期。鮮やかな紅葉の向こうには、黒い穂高連邦が。
鏡平に到着すると、いきなりドドーンとこの風景が広がる。この絶景に息を呑む。 時間的に少し早いらしく、鏡池前のテラスには私のみ。静かで贅沢な時間を独り占め。
同じく鏡平よりの槍ヶ岳を望む。ここまで4時間、そこそこ快調なペースで、ここでのんびり昼食にして、双六岳を目指そうと思ったのだが、昼食後体調が急変。吐き気と冷や汗でフラフラ。とにかく鏡平山荘にころがりこんで、布団で2時間ばかり睡眠。なんとか体調が戻ってほっとしたが、本日はここで終了。まあここで気の済むまで槍ヶ岳や穂高を眺めるのもいいか。しかし情けない・・・。
まあおかげでこんな夕日に染まる景色を、心ゆくまで堪能できたのだからよしとしよう。
鏡平小屋は、東に槍・穂高、北に西鎌尾根から樅沢岳(モミサワダケ)を眺めるすばらしい景観の中にある。おまけに夜は満天の星空。平日の夜でしたが晴天に恵まれたこともあり、宿はほぼ満杯。しかし窮屈な思いはしませんでした。 ほんのわずかだが、槍ヶ岳の前に雲が湧き出す。
赤く燃える槍ヶ岳。 穂高は槍ヶ岳に比べて、刻まれる陰が深く迫力満点。
もうすぐ日が暮れる。 写真をさかさまにしたわけではありません。鏡池に写る槍ヶ岳。これほど完璧に写る池ははじめてです。
赤い穂高と水鏡。静寂な時間が過ぎてゆく・・・。この後日が暮れて、空には満天の星。鏡池のテラスに大の字になり、空を見上げると星空に溶け込むような気がしてくる。こんなにのんびりと風景を眺めるのは1年ぶり。
次の日目覚めると、曇り空で午後には雨の予報も。天気さえ良ければ双六から槍へ足を伸ばそうと思ったが、この天気なのであっさりパス。 とりあえず空身で弓折岳までには登ってから帰ることにした。少し登ったところから見る鏡平。本当に美しい箱庭のようです。
弓折岳の山頂付近。なかなか雲はとれてくれません。 鏡平に引き返し、槍穂高方面を眺めますが、結局山頂の姿は望めませんでした。
名残おしいですが、鏡平をあとにします。こころなしか紅葉のほうも色付が少し増したようです。このあとわさび小屋近辺から本格的な雨となりました。帰りは栃尾温泉の河原公園にある公共露天風呂にゆっくりつかりました。ちなみにこのお風呂、200円で入れますが、露天風呂は超開放的。風呂はガラガラで、広〜い湯船を独占です。
まあ予定はずれましたが、1日目はすばらしい天気に恵まれ、思い出深い山旅になりました。